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那智夫婦の愛は尊い
敏腕ドクターは幼なじみな妻に夢中

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書籍紹介

俺の妻が、死ぬほど可愛い

同じ病院で働く藤臣と静香は幼なじみの夫婦。周囲には秘密の関係だけど、ずっと育んできた二人の愛は永遠! 「どれだけ俺を夢中にさせるんだ?」藤臣の淫靡な囁きに蕩けてしまいそう。隔たりのない繋がりに、一層感じてしまい……。彼への愛おしさがとめどなく溢れ、甘い夜を重ねて。結びつきは強まる一方だと思っていた矢先、彼の祖父が現れて、事態は思わぬ方向へ!?

ジャンル:
現代
キャラ属性:
インテリ
シチュエーション:
幼馴染・初恋の人 | 甘々・溺愛 | オフィス・職場 | お風呂・温泉
登場人物紹介

那智藤臣(なちふじおみ)

産科医。勤務先の医療センターでは若手のホープ。静香とは幼なじみで、実は夫。勤務先では二人が夫婦だということは周囲には知られていない。

那智静香(なちしずか)

助産師。藤臣と同じ医療センターに勤務。幼稚園の頃、藤臣と出会ってから片時も離れたことはない。小柄でかわいい外見だが、しっかり者。

立ち読み

「おめでとうございまーす! 男の子ですよ〜」
 静香はできるだけ大きく、弾むような声で赤ちゃんの誕生を告げる。
 それは、すべての母親が母親の顔になる瞬間だ。
 傍らに立つ父親も、大きな安堵と同じだけ大きな戸惑いの表情を浮かべつつ、父親への第一歩を踏み出す瞬間。
 ──何ごともなく、当たり前の顔をして、そのときを迎えられますように──。
 それは、助産師になって八年目の静香が、最初のひとりを取り上げたときから、尽きることのない願いである。


「お疲れ様でーす、水元先輩」
 語尾にハートマークをつけたような、可愛らしいアニメ声が聞こえてきた。
 水元静香が振り返ると、そこに立っていたのは、今年の春に助産師として採用されたばかりの後輩、綾川里奈だった。
 静香より五歳下だが、身長は五センチほど高い。にもかかわらず、体重は同じと聞き、かなりショックだったことを覚えている。そして、アニメヒロインっぽいキュートな声に反して容姿は綺麗系。本人曰く、そのギャップのおかげで彼氏は一ヵ月と切らしたことがない、という話だ。仕事中はきっちり三つ編みにくくった髪も、プライベートでほどくといい感じに癖がついている。パッと見は人気のゆるふわの巻き髪に見え、それもモテる要素のひとつだろう。
(あちこちお手入れして、綺麗にしてるもんなぁ。わたしなんか、エステも美容室もとんとご無沙汰だし、髪もお団子ばっかり)
 静香は苦笑いを浮かべつつ、
「お疲れー。零時までで三人かぁ。最後の杉本さん、明日いっぱいかかるかもって思ってたのに、進み始めると早かったね」
「ですよねぇ。あっという間に全開まで進んじゃうなんて、教科書どおりにはいかないもんだって、またひとつ勉強になりました」
 里奈は深夜にもかかわらず、声を上げて笑っている。
「ホントにね。予定どおりならここまでだけど、今夜は満月だからね。まだ、入りそうな予感がする」
「ベテラン助産師の予言ですね!」
「いやいや、まだ中堅だから……あ、そうだ。こっちのお産が立て込んでたから、しっかり聞いてないんだけど、妊婦さんが救急搬送されたって? 佐々倉先生、緊急帝王切開に入ったばかりだったでしょう? 大丈夫だったのかな……。綾川、なんか聞いてる?」
 産科に在籍する医師は、併任や非常勤を合わせて二十人。昼間はそこそこの数の医師が揃うが、夜間勤務に対応するのは約半数。そのため、今夜の夜勤は佐々倉ひとりだ。
 緊急時にはオンコール待機中の医師が電話一本で駆けつけてくる。とはいえ、救急搬送となると一分一秒を争う事態だろう。
 もちろん、受け入れ態勢が整っているからこそ、搬送されたのは間違いないが……。
「あ、ちょっとだけ聞きました。佐々倉先生が、退勤直前の那智先生を捕まえて頼み込んだそうです」
「え? 那智……先生?」
「はい。でも、こういうときに捕まるのって、決まって那智先生ですよねぇ。若いのに腕がいいって評判だし、ナースや助産師を見下したりしないし、なんたってイケメンだし。一番人気のドクターなんですけどぉ」
「けど、何?」
「産科のドクターって、夜勤もオンコールも半端ないじゃないですか。中でも、出勤して那智先生を見ない日ってないですから。いくらイケメンでも、あそこまで仕事熱心なのは、ちょっとパスですねぇ」
「ははは……まあ、そうだよね」
 静香は強引に笑顔を返したのだった。


 里奈と別れ、静香は産科職員用の休憩室へと向かう。
 休憩室の奥には仮眠室がある。産科は半分が女性医師ということもあり、また、助産師も同じ仮眠室を使うため、すべて鍵付きの個室になっていた。
 休憩室に足を踏み入れつつ、静香はある人の名をささやく。
「那智……先生」
 那智藤臣──ここではフェローと呼ばれる、六年目の産科医だ。
 彼は同世代の医師の中でトップクラスの腕を持つ、まさに、若手のホープと呼ばれる存在。
 だが、静香にとってはそれだけの存在ではなく──。
「なーち、いないの? いないかぁ……まだ、終わってないのかなぁ」
 誰もいないのをいいことに、静香はちょっと柔らかい声で彼の名を呼んだ。
 仮眠室は三つ。どこも三畳程度のスペースしかなく、ベッドと簡易デスクがあるだけだった。そこをひと部屋ずつ覗いて回ったあと、静香は休憩室のソファの背に腰かけ、ほうっとため息をつく。
 ただ、悲しいかな一五五センチに若干足りない身長では、つま先立ちになっても上手くお尻が乗っからず……。
 バランスを崩して倒れそうになる。
「はいはい、どうせチビの短足ですよ」
 ひとりごちながら、誰もいないよね、と辺りを見回した。
 気持ちを切り替えるため、勢いをつけるように太ももをパンパンと叩き、休憩室から出て行こうとしたときだった。
 ふいに、誰かの手が静香のウエストに回された。
「へ?」
 そのまま、強い力で引っ張られる。
「いや、いや、いや……ちょっと、待ってよ!」
 びっくりして逃れようともがくが……。
 一気にソファの上に転がされ、押さえ込まれた。
「俺になんか用?」
 涼やかな奥二重の双眸が、至近距離で彼女を覗き込んでいた。
 そのまま、薄い唇がゆっくり動く。
「答えろよ、水元。おまえが探していたのは産科のドクターか? それとも」
 聞き慣れた声なのに、薄闇の中でささやかれたら……まるで、生チョコを口に含んだように甘ったるい。
 切りっ放しのシンプルショート。クセのない顔立ちと同じく、髪も真っ直ぐだ。ただ、うつむいているせいか、前髪が額に落ちてきていた。
「どっちも、かな」
「どっちも?」
「そう。家に帰れるのは三日ぶりでしょう? それなのに、また捕まって、救急搬送の妊婦さんを診ることになったって聞いて。でも、今ここにいるってことは……」
 静香はソッと手を伸ばし、彼の前髪を払う。
 その瞬間、漆黒の瞳に浮かぶ哀しみの色に気づいた。
「なんかあった?」
「常位胎盤早期剥離で……重症だったから、お母さんを助けるのが精いっぱいだった」
 ソウハクの言葉に静香はゾッとする。
 常位胎盤早期剥離で重症ということは、胎児死亡率は五割前後。それは、搬送時にはすでに胎児は死亡していた可能性が高い。その場合、母体の死亡率もグンと跳ね上がってしまうのだ。
「子宮は? 全摘?」
 すべては、生きていればこそ、だと思う。
 だが、お腹の子どもに死なれただけでなく、子宮も摘出し、次に子どもを産む機会すら失ったとなると、どんな慰めを言われても空しいだけだ。
(おめでとうって言えないお産は……ホントーにつらい)
 胸が詰まって、静香はクッと唇を噛みしめた。
「いや、なんとか残せた。次に妊娠したときは管理入院が必要になるだろうけど、たぶん、大丈夫だ」
 藤臣の返事に、胸の重石がほんの少し軽くなる。
 静香は大きく息を吐くと、
「そっか。お疲れ様でした、那智先生」
 彼の髪をクシャクシャしながら、ちょっとだけ乱暴に撫でる。
 すると、藤臣はいきなり、彼女の肩口に突っ伏すようにして顔を伏せた。
「俺も言いたいな……失敗しないので、とか」
「なーに言ってるの。ドラマじゃないんだから、ドクターが失敗しなくても、助けられない命はある! っていうか、そもそも、那智は失敗したことなんかないでしょ」
「……おう」
 今度は子どもを慰めるように、静香は彼の頭を優しく撫でた。
 直後、藤臣の唇が彼女の首筋に触れ──。
 チュッと音を立てて吸いついたあと、舌先でペロッと舐める。そのまま、ヌメリのある肉厚な舌が首筋を這い上がっていった。
「ちょ、ちょっと、那智? 何、してるのかな?」
「ん、水元の元気をもらおうかな、と」
 そんなことを言いながら、手はピンク色のユニフォームの上から、胸を揉み始めている。
「こらこら、ここって休憩室だよ。せめて、仮眠室で鍵をかけてからじゃないと」
 自分で自分の言葉に、
(いやいや、仮眠室でもダメだから)
 心の中で突っ込みを入れつつ、それでも、本気で落ち込んだ様子の藤臣を、全力で押しのけることはできそうになかった。
「本当にちょっとだけだから……母体の様子が気になって、家には帰れないし……ここを出たら、ちゃんとドクターの顔に戻るから」
 いつも飄々としている彼が、子犬のように潤んだ瞳でみつめている。
(弱いんだよねぇ、この目に)
「ちょっとだけ、だからね」
 掠れる声で応じた瞬間、その声を遮るように、熱い唇を押し当てられた。
 助産師用のユニフォームは上下ともピンクだ。そのピンク色のスクラブパンツのウエスト部分がゴムなのをいいことに、彼はスルッと手を滑り込ませてくる。
「キ、キスだけじゃ、ない……ん、んん、んっっ!?」
 キスだけだと思っていた静香が抗議の声を上げようとしたとき、温かい手が下腹部をそろりと撫でた。
 そのままショーツの中へと入り込み、瞬く間に彼女の一番弱い部分を探し当てる。
 敏感な突起をピンと弾かれ、
「やっ、あ……そこ、ダメ、やぁんっ」
「こんな時間、わざわざこんな遠くの休憩室まで来る奴はいないと思うけど、でも、大きな声は我慢な」
 空いた手で胸を揉みつつ、余裕綽々の声でささやく。
(なんか、悔しい。でも、こういうときの那智って、けっこう落ち込んでるんだよね)
 難しい手術のあとだけじゃない。嫌なこと、つらいことがあったとき、彼はことさら静香を求めてくる。世間一般の男性がそうなのか、あるいは藤臣だけかもしれない。だが、彼とは長い付き合いなので、肌に触れる指先から伝わってくるのだ。
「で、でも、さ、佐々倉、先生が、仮眠に来るかもっ」
「それは無理。先に俺が戻らなきゃ」
 たしかにそうだ。
 いくら手が空いたからといっても、手術直後の患者を残して、佐々倉がスタッフ詰所から離れるわけがない。
 逆に緊急事態が発生すれば、藤臣のほうを呼びつけるだろう。
 そんなことを考えている間にも、藤臣の指が繊細に動き、静香は易々と絶頂へ押し上げられそうになる。
 そのときだった──。
 ピーピーピー。
 テーブルの上に置いた院内スマートフォンが、シンプルではあるが有無を言わさぬ呼び出し音を鳴らし始める。
 藤臣は画面を一瞥すると、大きく息を吐いた。
「また救急だ。妊婦、三十二週。個人病院からの転送──」
 そこまで言うと、彼は奪うような短くて激しいキスをした。
「行ってくる」
 静香から離れた瞬間、彼の声色も表情も、ドクターのそれに変わっていた。
「待って! わたしも一緒に行く」
 慌てて乱れたユニフォームの前を整える。
 すると、藤臣は彼女の耳たぶに唇を寄せた。
「ゴメン、おまえだけでも達かせてやろうと思ってたのに。一緒に達くのは、また今度な」
「ちょっと、そっちのイクじゃないってば!」
 静香は怒ったフリで彼の顔を見上げる。ほんの数分前に比べて、すっかり立ち直った顔つきだった。
「あーもう、わかった。わたしはいいから、ほら、さっさと行って」
 彼は軽く手を上げ、休憩室から飛び出していく。
 そんな藤臣の背中を見送りながら、
「さあ、もうひとふんばりしますか!」
 静香は両頬をパシンと叩き、気合いを入れてソファから立ち上がった。

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