吸血鬼の淫執愛

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- 本販売日:
- 2021/03/04
- ISBN:
- 978-4-8296-8441-2

百年だって、君を待ち続ける
勤務先の新社長・春臣と対面した瞬間、体の奥に強い疼きを覚えた希桜。「ずっと君だけを見ていた」甘く口説かれ首筋に執拗なキス。貫く剛直がもたらす悦楽に啼き喘ぐ日々。深く愛されているうちに前世の記憶が蘇り――。兇刃に斃れた“自分”を抱えて涙する“春臣”。その口元には鋭い牙が……。時を超え再会した二人。「もう絶対に離さない」吸血鬼と人、過去と現在が紡ぐ執愛!

久遠寺春臣(くおんじはるおみ)
KUON貿易株式会社の若き社長。その正体は百年以上生き続ける吸血鬼で、死に別れた初恋の人の転生を待ち続けている。

真瀬希桜(まなせきお)
KUON貿易株式会社の営業ウーマン。春臣と対面した瞬間に、強い“何か”を感じとるが……。
明治二十八年(一八九五年)・冬。
佐々小路桜子は、夜道を足早に歩いていた。
彼女は婚約者と口論になり、九段にある屋敷を飛び出てから、宮城に向かって進む。
まだ十八歳のか弱い乙女が夜道を一人で歩くなど、通常あり得ない。
だが桜子は婚約者のあまりの行動に憤然としていた。
婚約者は夜遅くに佐々小路家にやって来たかと思えば、花街でベタベタとつけられた紅の跡を隠そうともせず、酒の回った声で桜子の名前を連呼した。
佐々小路家は男爵家であり、婚約者の渡良瀬継実の家は子爵家だ。佐々小路家の財政がやや傾いている事もあり、家人も継実に強い事を言えない。
継実は桜子の容姿を気に入っていて、継実の両親は桜子さえいれば息子は満足し、縁談はうまくいくと思っている。そこに桜子の意志などなく、それも気に入らない。
桜子は深窓の令嬢ではあったが、密かに女性解放運動に関わる本なども読み、当世の女性にしては革新的な思考をしていた。
父の事は尊敬しているし、そんな父を一歩引いた所から支える母の事も、並大抵の忍耐力では務まらないと思っている。
だが男性がすべてを支配し、女性には何の権利もなく、時に蹂躙されて当たり前という前時代的な考え方は、次第に改められて然るべきと感じていた。
しかし女性が男性と完全な意味で平等になるには、まだまだだ。
実際、桜子は頬に平手の跡をつけ、涙目になってズンズンと冬の夜道を進んでいる。
(ひどい……。継実さんったら酷い! ご自分はあんなに白粉の匂いをさせて酔っ払っている癖に。触られたくないって少し手を振り払ったら、顔を打つだなんて……)
桜子は良家の子女として厳しく育てられたが、父に手を上げられた事は一度もない。
父は厳格な人ながら、使用人が粗相をした時などもきちんと理由を聞く人だ。その上で体罰は決してせず、使用人も納得する理由を告げて相応の罰を与えている。
佐々小路家は先代に財を食い潰され、つましく生活しているがその誇りは失っていない。
使用人も人格者の父を慕い、「給金は僅かでもいいので、働かせてください」と言ってくれていた。
その佐々小路家に手を差し伸べたのは、鉄道事業で財を築いた渡良瀬家だ。
桜子と継実がどれだけの仲かと言うと、顔合わせをしたあとに二度食事をしただけだ。
だが継実は会えば自慢話しかせず、自分が花街でどれだけ人気があり、床での技術がどうであるかなど、下品な話しか口にしない男だった。
桜子の両親とて、本当なら継実のような男に愛娘を嫁がせたくないと思っているのだろう。継実が家を訪れたあと、いつも二人は何か話し合っている。
けれど継実の我が儘を聞いた渡良瀬家の当主に「ぜひに」と言われ、断れないでいる。
(結婚しても、こうやって毎回我慢しなければいけないの……? 私は、お母様みたいに我慢強い女性にはなれない……)
ジンジンと痛む頬を押さえ、桜子は羽織る物も肩に掛けず雪が降る中、明確な目的もなく宮城に続く道を歩いていた。
継実は桜子の事を思い切り打ち、その威力で壁に体が叩きつけられたほどだ。
口の中で血の味がするし、耳もまだ少し聞こえづらい感じがする。
(この先、継実さんの良い妻になれる自信がない……)
打たれたあと両肩を揺さぶられ怒鳴られたので、結った黒髪も乱れている。恐怖で心臓はいまだ嫌な音を立てている。
桜子は少し目尻の吊った、猫のように大きな目から涙をボロボロと零す。泣きながら漠然と宮城のお堀まで行こうと思っていたからか、あまり前方に注意していなかった。
「あ……っ」
曲がり角で誰かにぶつかり、桜子はよろめいた。
その体を、力強い腕によってとっさに支えられる。
「申し訳ございま……」
思わず謝罪し、相手の顔を見て──、息が止まった。
この世の者と思えない美しい男性の顔がある。
美しいだけではない。肌の青白さ、そして信じられない事に目が血のように赤くなっているのを見て──桜子の思考は停止してしまう。
男性も桜子を抱き留めたまま、目を見開き固まっていた。
時が止まったかのように思える中、二人の間を雪が花吹雪のように舞い散る。
(異人……さん?)
男性は見上げるほど背が高く、彫りの深さなどから日本人とは思えなかった。
暗いのでよく分からないが、髪の毛は黒ではなくもっと薄い色だと思う。通った鼻筋や、ガラス玉のような目の色に思わず視線が釘付けになり……。
(そうだった。……目が、……赤い……?)
普通ではあり得ない色に改めて驚きそうになった時、男性が覆い被さるようにして桜子の首筋に顔を埋めてきた。
「っきゃ……!」
それまで止まっていた空気が嘘のように、男性は桜子の首から思い切り匂いを嗅ぎだす。
スフゥッ、スハァッと激しく匂いを嗅がれ、桜子はあまりの恐怖におののいた。
思えば男性はぶつかった時も何も言わず、自分を凝視していた目も普通とは少し違う熱量があった気がする。
「や、やめてください……っ!」
悪寒が体を支配し、桜子は両手を突っ張らせて男性を押しのけようとする。だが男性の力は強く、そのまま路地裏に連れ込まれてしまった。
「いや……っ、やぁ……っ」
激しく抵抗するも、男性の舌が桜子の首筋を舐め上げた瞬間、言い知れぬ感覚が全身を駆け巡り声を失った。
(なに……これ……)
ぬめらかな舌の感触に、桜子の中の“何か”が反応しようとしている。
男性は舌でレロレロと桜子の首筋を上下に舐め回し、無言のまま両手で彼女の体もまさぐってきた。
着物越しに尻の肉をギュッと掴まれ、通り沿いの塀に桜子の体を押しつけられる。
「う……っ、ん、──む」
突如として唇が塞がれ、桜子は何が起こったのか分からなくなっていた。
(苦しい……っ)
混乱したまま、やけに男性の唇が柔らかい事だけは分かる。
いきなり力任せに着物の合わせが開かれ、冬の外気に桜子の乳房が晒された。ブルンッと十八の娘にしては大ぶりな乳房が現れ、すぐに冷気を感じ取って先端が凝り立つ。
男性の大きな手が、桜子の乳房を揉み始めた。彼は欲望のままに柔らかな肉を掴み、掌で蹂躙した。だが桜子は男性経験などないため、ただ恐怖が募るだけだ。
「いた……っ、ぃ……」
首を振って男性の唇から逃れ、桜子は涙を零して訴える。
その言葉を聞いて、男性はハッと我に返ったようだ。
彼は僅かに顔を離し、心配するように桜子を窺う。だが興奮しているのは変わらず、男性は桜子の下腹部に硬い男の欲望を押しつけていた。
「すまない……。でも、君が欲しい……っ」
その時、男性の声を初めて聞いた。欲情に濡れて掠れた声を聞き、桜子の奥底にある女の本能が呼び覚まされる。けれど、その前に当然の疑問がある。
──どうして?
男性とは会ったばかりだし、なぜこのように肉欲を抱かれるのか分からない。
乳房を晒したまま、桜子は大きな目を見開き彼の赤い瞳を覗き込んだ。
(きれい……)
以前、母や母の友人と一緒に、英吉利人の宝石商のもとに行った事がある。その時に見た紅玉という宝石と、男性の目の色が似ていると思った。
日本人男性よりずっと背が高く、けれど痩身と言っていい体つきだ。整った顔立ちは西洋人形のようで、桜子より睫毛が長い。
そんな彼が顔を真っ赤にし、目を潤ませてハァハァと物欲しげに桜子を見ている。
まるでご馳走を前にした犬のようで、どこか憐憫すら感じてしまう。自分が彼に「待て」をしたのだと察した桜子は、男性のあまりの必死さに申し訳なさすら覚えた。
「あ……っ」
男性の手は桜子の下肢に向かい、着物をグッと左右に広げる。強引に入り込んだ手が腰巻きの下に忍び込み、誰にも触れさせた事のない場所に指が触れた。
同時に男性の唇が桜子の首筋を這ったかと思うと、べろりと彼女の肌を舐め──何かがブツッと皮膚を食い破ってきた。
「い……っ!!」
一瞬、何が起こったのか分からなかった。
首筋が熱いと思った途端、胸元にヌルリとした物が零れ落ちてくる。それを指ですくって確かめてみると、夜闇の中で妖しく赤い色を放つのは──血。
桜子は──、男に血を吸われていた。
「ひ……っ」
喉を引き攣らせて悲鳴を上げかけた桜子の手を、男の大きな手が塞いでくる。
男性はレロリ、レロリと温かな舌で桜子の肌を舐め上げ、時にズジュッとはしたない音を立てて血を啜る。
と、男が突然ズッと鼻を鳴らした。続けてヒクッ、ヒッ……と嗚咽に似た音が聞こえ、桜子は何がなんだか分からなくなる。
(泣きたいのは私の方なのに……っ)
混乱したまま桜子は痛みを堪え、男性を振りほどこうと再び暴れ始めた。
「────すまない……っ」
だが、男性のその声を聞いて、手からゆっくりと力が抜ける。
(なぜ謝るの? 出会い頭に襲いかかってきて、私を傷物にするのかと思ったら、噛みついて血を啜ってきた。私は何も分からない。ただ自分がとても酷い目に遭っているのだけは分かっている。泣きたいのはこちらなのに、なぜあなたが泣くの?)
あまりに混乱した桜子は、もはや考える事すら放棄しかけていた。
(分からない……。もう、いい。家に帰っても継実さんにまた叩かれるだけ。それならここで殺されてしまった方がマシかもしれない)
そんな風に投げやりに考えた時──。
──ドクンッ!
桜子の体の奥が熱く脈打ち、全身がカァッと火照りを帯びた。
「!?」
今度は何が……と思うより早く、桜子はズグズグと疼く下腹部を両手で押さえ、その場にしゃがみ込んでしまった。
(なに……!? 何、これ……っ)
分かるのは、体が異様なほど熱く、下腹部が何かの衝動に駆られてヒクヒクとわなないている事だけだ。
「……辛いだろう。首の痛みも、腹の疼きも……すまない」
男性はゆっくりと地面に膝をつき、両手を壁について桜子に顔を寄せる。
「な……っ、何、なんですか? あなた……っ、わた、私……っ、どうなったのですか?」
狼狽する桜子に向かって、男性はそれは美しく──悲しく笑ってみせた。
「いま救ってあげよう」
男性は桜子の体を反転させ、壁に手をつかせた。
そして着物の裾をからげて腰巻きも捲り上げ、白いすべすべとしたお尻に手を這わせる。
「あ……っ」
か細い声が漏れるも、次に男性の指が恥部に触れてきて、桜子は悲鳴を呑み込んだ。
「もう……たっぷり濡れているな」
耳元で男性の低い声がし、桜子はぞくんっと肩を跳ねさせる。
男性が言った通り、桜子のそこは彼の指が行き来するたびにクチュクチュと水音を立てていた。
「あ……、あ……、わた……し」
一瞬粗相をしてしまったのかと思い、真っ青になった桜子だが、くりゅんっと突起を撫で上げられて「あぁんっ」と甘い声を漏らしてしまった。
「な……っ!?」
自分の身に何が起こったのか分からない桜子は、ただ男性に翻弄されるしかない。
「心配しなくていい。コレは女として正常な反応だ」
男性は桜子を背後から抱き締めたまま、片手で秘部の突起をクリクリと転がし、もう片方の手で彼女の乳房をいやらしく捏ねた。
「う……っ、ん、ぁ……っ、あ……」
ジュン……と下腹部から熱い何かが滴っているのが分かる。いや、あり得ない事に乳首からも子を産んだ女性のように母乳が滴っていた。
何か考えなければいけないのに、桜子は男性から与えられる快楽で一杯になっている。そのうち男性の長い指が蜜口につぷりと沈み、柔らかな膣肉を掻き分けて侵入してきた。
「ア……、ぁ……っ」
全身を染みるような悦楽が駆け抜け、桜子は真っ赤になって呆けた顔でタラリと涎を垂らす。両手で塀に縋り付いているが、その腰はユラユラとさらなる淫悦を求めるかのように揺れ動いていた。
ちゅぷちゅぷと水音が聞こえ、桜子のお腹の中に男性の指が出入りする。
「あぁああ……っ、ああぁ……っ」
弛緩しきった本能の声を上げる桜子の首に、また男性が唇をつけた。先ほどの傷跡をべろりと舐めたあと、興奮しているのを隠さない荒い呼吸を繰り返し「いい香りだ……。気がおかしくなりそうだ」と口走る。
(何がいい香りなのかしら……)
着物に香を焚きしめるぐらいの事はするが、桜子は昨今流行の西洋の香水という物はつけた事がない。西洋人のように普段から香りを身につけるという習慣もない。
だが桜子の困惑をよそに、男性は彼女の耳元でゴクッと唾を嚥下し、また肌に歯──いや、牙を食い込ませてきた。
「んぅ……っ、あぁああ……っ」
先ほどは肌に歯を立てられて「痛い」と思ったのに、今は男性に与えられる刺激すべてが恐ろしく気持ちいい。桜子は確かに突き抜けるほどの快感を覚えていた。
(気持ちいい……っ、気持ちいいっ)
ポトッと滴ったのは自分の血なのに、桜子は目の前が薄紅に染まるような感覚すら味わい、口を半開きにして快楽に耽溺していた。
ズジュッと血を啜られるのも、熱い舌で何度も傷跡を舐め回されるのも、指で蜜壺を掻き混ぜられるのも、乳房を揉まれるのもすべてが気持ちいい。
普段の慎ましやかな乙女が皮一枚を脱ぎ捨て、まったく別の生き物に生まれ変わったかのような変化を覚えた。
路地裏の地面には、桜子が滴らせた蜜が小さな水溜まりを作っている。
冬の屋外だというのに、体は燃え上がるように熱い。肌に当たる雪の冷たさすら快楽に変え、桜子はこの世の片隅で無上の快感を貪っている。
「はぁ……っ、は……っ、あ、……ああぁ」
男性も興奮を隠しきれない様子で、着物の間から大きくなった怒張を取りだし桜子のお尻に押しつけていた。
桜子は性に疎い娘であったが、ここまでくれば何をされるのかうっすらと理解していた。
通常であれば、貞操を守るために必死に抵抗しただろう。だが男性に血を吸われて以降、暴れ回る熱と衝動に支配された体は、さらなる高みを望んでいた。
「入れる……ぞ……」
男性の掠れた声が耳元でし、桜子は意識を朦朧とさせたままコクコクと小さく頷く。
桜子の蜜口に硬く熱いものが当たり、そしてズブゥッと一気に貫かれた。
「あぁああぁ……っ!!」
──哀れっぽい獣の啼き声に似ている。
灼熱と言っていい意識の中、桜子は耳に入った己の声にそんな感想を抱く。
女学校時代の友人が「旦那様に初めてを捧げた時、とても痛かったわ」と頬を染めて涙を浮かべていたのを、なぜかいま思い出した。
痛みなど感じない。
桜子は強すぎる悦楽に涙ぐみ、ビクビクッとお腹を波立たせて絶頂していた。
(こんな……。こんな気持ちいい事があったなんて……)
真っ白になった頭で、それだけを思う。
自然と桜子の腰はいやらしくくねり、さらなる刺激を本能で求めていた。
「っ気持ちいい……っ」
男性の声が耳元で聞こえ、その低い声に腰から全身に女の疼きが走る。連動して蜜洞が蠢いた時、男性が激しく腰を使い始めた。
ぐちゅっぐちゅっと潤った場所に硬く大きな男性器が突き立てられ、地面に新しい蜜が飛び散ってゆく。
「あぁあああぁ……っ、あぁああぁ……あぁあああぁあ……っ」
どうしたらいいか分からない桜子は、ただ泣き喘ぐ事しかできない。男性に挿入されて最高の快感を貪ったと思ったのに、いま感じるのはそれ以上の淫激だ。
一突きごとに頭の中が白く弾け、自分がどれだけの声量で悲鳴を上げているのかすら自覚していない。
あまりに大きな声に男性は焦ったのか、片手で桜子の口を塞いできた。けれど口を塞がれた事で被虐的な快感が高まり、桜子はさらに蜜壺で男性を食い締め腰を振り立てる。
もう自分が男爵家令嬢である事など頭から飛び、桜子は雌の本能のまま貪婪に体をくねらせていた。
大きな手で塞がれた隙間から、桜子のくぐもった悲鳴と涎、そして白い呼気が漏れる。
臓腑が押し上げられるほど激しく突かれているのに、桜子は何度も経験した女性のように感じ抜いていた。
「あぁあ……」
男性の気持ちよさそうな声が聞こえ、今度は反対側の首筋に噛みつかれた。
「んうううぅぅうぅ……っ」
瞬間、桜子は蜜洞で男性をきつく吸い上げ、大きく震えながら絶頂する。
「ん……っ」
ジュルッ……と桜子の血を啜りながら、男性は彼女の中で欲を解き放った。
お腹の中で彼の肉棒が大きく膨れ上がったかと思うと、ビクンビクンと暴れ回って精を振りまく。
最奥にジワッと温かいものを感じた桜子は、あまりの随喜に酔いしれ、体を弛緩させ気を失ってしまった。
静まりかえった路地裏で、男性はハァッハァッ……と荒くなった息を整える。
いまだ衰えていない若い肉棒を桜子の女陰から引き抜くと、彼は爛々と燃える赤い瞳で彼女を見下ろした。
彼は何かを考えようとしているのだが、桜子が発する甘く抗いがたい香りに理性を乱される。結果、彼は欲望のままに桜子の首筋に唇を寄せ、ぺちゃぺちゃと獣のように彼女の血がついた肌を舐め回した。
しんしんと雪の降りしきる、十二月頭の夜の事だった。

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