甘いケダモノ
紳士の仮面を脱いだ完璧上司の不埒な情愛

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- 本販売日:
- 2018/04/04
- 電子書籍販売日:
- 2018/04/04
- ISBN:
- 978-4-8296-8334-7
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昼も夜も、君を俺のものにしたい
アルバイト中に上司の高橋と会ってしまった地味系OLの沙織。会社に内緒にして欲しいと乞う沙織に「君の秘密は守るから俺と付き合って」と持ちかけてきて!? いつも爽やかな彼からは想像できないほど男の色気を放つ高橋。激しく貪るようなキスと巧みな愛撫。熱い楔で貫かれて、戸惑いながらも我を忘れて乱れてしまう。愛される悦びに溺れる、オトナな上司と秘密の蜜愛!

高橋悟(たかはしさとる)
営業部課長。社交的で明るい性格で、女子社員に人気。たまたま訪れたナイトクラブで踊る沙織を見て、彼女の秘密を握ることに……。

三上沙織(みかみさおり)
高橋と同じ会社の経理部で働くOL。両親の離婚問題で中学時代に叔母・マリアに預けられる。内気な性格だが、叔母の勧めで始めたダンスで自己を解放できる。
首筋に熱い吐息を感じた。吸い付かれ、肌が粟立つ。
「……やぁ……!」
濡れた舌の感触がくすぐったくて、肩を竦めて男の唇から逃れようと身を捻る。
「敏感だね……」
わずかな接触に息を上げて震える沙織を見下ろし、体の上にいる男はくすりと嬉しそうに笑った。自分を組み敷く男の笑みに本能的な恐怖を抱く。
覆いかぶさってきた男の吐息が触れて、すぐに唇が重ねられた。
「……ん……ぁ……」
吐息ごと奪うような激しい口づけに、頭の中が真っ白になる。沙織の口の中を好き勝手に動き回る舌が、唾液を啜り、互いの舌を絡め合う。先ほど交わしたものよりもずっと濃いそのキスに、頭の中まで掻き回されているような錯覚を覚えた。
沙織がキスに翻弄されている間に、男の手のひらが、体のラインを辿る。
指先が躊躇いもなく沙織の服をくつろげる。
夏用の薄いブラウスのボタンを外し、スカートから裾を引き出した。
「あ……だ……め……」
はだけたブラウスの裾から指が忍び込んできて、直に肌に触れられ、沙織は体を捩って逃げようとした。だが、覆いかぶさってきている体に阻まれて、ろくに動くこともできない。
上げた悲鳴はくぐもったまま、重ねた唇の中に溶けて消された。
男の手のひらは大きく、その指先は硬かった。自分の体に触れているのがまぎれもなく男なのだと意識させられる。
咄嗟にシーツを蹴って体をずり上げて逃げようとしたが、その動きを利用して、高橋はいつの間にかファスナーを下ろしていたスカートを脱がす。
慣れた男の手に、沙織はあっという間に下着だけの姿にされてしまった。
「やぁ、怖……ぃ」
零れ落ちたか細い悲鳴にも、男の指は止まらない。眦を涙が伝って落ちていく。
本格的に泣き出した沙織に、高橋の動きが止まる。
安堵に涙が流れた。ここまできてぐずり出した沙織に、男が興ざめしてやめてくれないだろうかと都合のいい期待を覚える。
たまたま知った沙織の秘密を盾に取引を持ちかけてきてはいるが、今こうしていても、高橋が本気で沙織を欲しがっているとは思えない。
今日の一連の流れを見ても、高橋が相当な経験値を持っていることは、沙織にでもわかる。わざわざ沙織に手を出さなくても、高橋の相手をしたいという女性はたくさんいるだろう。実際、社内でも社外でも彼は人気者だ。
「俺が怖い?」
沙織の額にかかる前髪を梳き上げながらの問いかけに、無言で震えるままに頷いた。
だが、本当に怖いと感じているのは、高橋ではなく自分自身の心の在り方だった。
このまま高橋と夜を過ごしてしまえば、自分が変わってしまう予感が沙織にはあった。
互いの肌を触れ合わせる行為に、心まで明け渡してしまいそうな自分の危うさを感じてもいた。
──バカみたい!!
自分の心の幼稚さと不安定さがたまらなく嫌になる。
嗚咽を堪える沙織を見下ろしていた高橋が、「可愛いね。もっと泣かせたくなる」と囁きかけてきた。
この場で聞くには場違いに思えるひどい言葉に、沙織は驚きに瞳を見開いた。
吐息の触れる距離に再びゆっくりと高橋の顔が近づいてきて、涙を吸われた。
「三上さんって、礼儀正しいけどいつも淡々とした顔ばっかりしているから、一度でいいからそのポーカーフェイス、崩してみたかったんだよね」
普段の紳士的で優しい男の言葉とは思えず、絶句する沙織に高橋はあの獰猛な微笑みを浮かべてみせた。
「だから、ごめんね? やめてあげられない。もっと色々な顔を見てみたい」
沙織の耳朶を食んで謝る高橋は、先ほど覚えた予感通りにひどい男だったことを知る。
衝撃に涙が止まった沙織の耳朶に男が歯を立てた。
「ん……んぁ! やぁ!! 痛い!」
敏感な耳朶を襲った痛みに、体が跳ね上がる。
その大きな胸に手をついて少しでも距離を取ろうと暴れるが、男の力には敵わない。
怖い、やめてと泣き言を告げる唇を塞がれて、せめてもの抵抗に男の肩先を叩いた。それでも男の動きは止まらない。
胸元に解放感を感じた直後、左の乳房が男の手のひらに直に包まれた。
体の奥に甘い疼痛が走って、淡く色づく胸の頂が強張る。
いつの間にか背中に回っていた男の手がブラジャーのホックを外していたことに気付くが、沙織はろくに抵抗もできなかった。
チリッとした痛みと共に、肌に口づけの痕がいくつも残される。
立ち上がっていた胸の頂に舌を這わされた。そんな場所に触れられるのは初めてで、むず痒いような甘い感覚に、沙織は追い詰められる。覚えたてのむず痒さと甘い疼痛は、悦楽に変えられた。
「やだ……やぁ……だ!」
口では拒みながらも、男の淫らな舌の動きに犯されて、体は次第に抵抗を忘れた。男の器用な指が、艶めかしい動きで沙織の肌の上をくまなく撫でて、反応する弱いところを次々と見つけ出す。
男に触れられるたび、体が熱を上げる。
体中が熱いと感じるのはただの錯覚ではなく、肌は火照って内側から薄紅に染まっていた。
ぐずっていられたのは最初のうちだけで、途中から自分が何をされているのか考える余裕もなくなっている。
気付けば、膝を曲げて体を押し開かれていた。足の間に入り込んだ男が、右の膝頭から太ももにかけて舌を這わせた。
「ふぅぅ! ……やぁ……」
沙織に見せつけるかのように大胆に、沙織の太ももの柔らかい部分に口づけを散らしていく。腰が跳ねて、恥ずかしさに足を閉じようと膝に力を入れるが、広い肩に阻まれた。腿の内側に男の髪や、シャツの生地越しに触れる肩の硬さを感じて、沙織の惑乱はひどくなる。
「ここ、本当にタトゥーを入れてるわけじゃなかったんだね」
太ももの内側に口づけを落とす男の呟きに、沙織は最初何のことを言っているのかわからなかった。
「ここに、蝶がいただろう?」
「蝶……?」
うわごとのように、うつろに男の言葉を繰り返す。
「あ………んん!!」
ぼんやりと霞がかかったようになっている沙織の意識を正気づかせるかのように、きつく肌を吸い上げられた。チクリとした痛みとともに白い肌に赤い花が咲いた。
その刺激に沙織は、纏まらない思考を必死にかき集める。
内腿に蝶という言葉で、ようやく沙織は男が何を言っているのか理解する。
「あ……れは……シール……だから……」
「そうなんだ。すごく綺麗だったからタトゥーを入れているのかと思った。ちょっと残念だね。近くで見たかったよ」
高橋は本当に残念そうな顔をして、執拗に蝶がいた場所に口づけを繰り返して、赤い花をいくつも残した。
「ひ……あ……ん……」
柔らかく敏感なその場所をきつく吸われるたび、沙織は細い鳴き声を上げながら、何とか快楽から逃れようと首を振る。
喘ぐ合間に髪がシーツに打ちつけられる、ぱさぱさという乾いた音が耳を打つ。
「綺麗な体だね……」

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