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放課後のおうじさま イタズラなキス

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書籍紹介

青春×陸上×年の差ラブ
放課後の恋はビター&スウィート☆

アキは陸上一筋の女子高生。ずっと憧れていた修一が新任コーチに!? 初恋の人との放課後はときめきの連続。「子供じゃないなら、こんなことも平気?」飄々と奪われたファーストキス、下校途中の甘いディープキス――学園ではクールなコーチ、アキの前では情熱的な彼に戸惑う日々。二人だけの秘密の恋の行方は――。クリスマスの二人を描いた番外編収録!
ジャンル:
現代
キャラ属性:
インテリ
シチュエーション:
学園 | 幼馴染・初恋の人 | 年の差
登場人物紹介

笹島修一

スポーツメーカー勤務。アキの高校の陸上部に臨時コーチとしてやってくる。

杉浦アキ

陸上部所属の高校生。恋愛には興味がないけど、ずっと想い続けている王子様がいて……。

立ち読み
 「もしかして……アキちゃん?」
「は?」
「アキちゃん。昔近所に住んでた、杉浦アキちゃんじゃない?」
 覚えていてくれた。
 衝撃と嬉しさで一気に顔が赤くなり、ぶんぶんと首を縦に振った。
 修一は壁についていた手の片方を外し、そのままアキの頭の上に手のひらをふんわりと乗せる。
「やっぱり。こんなに大きくなっちゃって、全然わからなかったな」
「私は……」
 すぐにわかりました、と言いかけて口をつぐむ。それを言うのは、悔しかった。
「あれ、でもアキちゃんって……まだ高校生じゃなかった?」
 続いた修一の言葉に、アキは目を丸くした。
「覚えて……くれて……」
 言葉は尻すぼみになり、目が泳ぐ。
 新学期を迎えるたびに、誕生日が来るたびに、彼は何歳になったのだろうかと無意識に心の中で確認していた。アキの方では忘れることのなかった年の差を、もしかして彼も覚えていてくれたのだろうか。
「今日の合コン相手は専門学校生って聞いてたけど、おかしいなあ」
 くすくすと笑った顔があの日の笑顔に重なる。思わずぼけっと彼の顔を見つめていると、修一は不思議そうに首をかしげた。
「どうしたの? アキちゃん」
 顔を覗き込まれ、さらに頭に血が上る。
「え、あっあの」
 なんの話だったっけ。頭を回転させ、直前の会話をなんとか思い出した。
「あ、あの……本当は、高二です……。でも、友達が専門学校生ってことになってるからって、その」
 顔の火照りが収まらないまま、アキはもじもじと下を向いた。
 あの修ちゃんが、今ここに、そしてこんなに傍にいる。そう思うだけで、もう火を吹きそうに恥ずかしくてたまらない。
「そっか。ダメだなあ、アキちゃん。大人を騙して」
 ふっと顔にかかった彼の息から、アルコールの匂いがした。
 修一が壁から手を離すと、自然に彼との距離も開いた。ほっとすると同時に、寂しい気持ちも湧いて戸惑う。
 無言でいるうちにチーンと軽やかな音が響き、エレベーターの扉が開いた。
「下まで送るよ」
 背中をトンと押され、エレベーターの中へと押し込まれた。
「え、あの……」
 よろめいたアキにかまうこともなく、修一は一階のボタンを押した後に素早くドアの開閉ボタンを押した。扉が閉まり、狭いエレベーター内で二人っきりになる。
「どうも……」
 小さく答えた後、緊張で何も話せなくなってしまった。微妙な沈黙がエレベーター内を支配したまま、ぐんぐんと下降する。
 修一も、アキに話しかけてこない。ちらりと様子を窺うと、黙って階数を表示するランプを見つめている。
 会話がない理由は、彼が『近所に住んでいたアキちゃん』以上のことを覚えていないからなのではないか。そう思うと、胸がぎゅっと痛んだ。
 ようやく一階に到着して、エレベーターの扉が開く。
「あの……じゃあ私、これで」
 これ以上彼と一緒にいることがいたたまれなくて、彼を追い越しそのまま走って帰ろうとしたところだった。
「待てって」
 エレベーターを出て数歩進みかけたら、力強く腕を掴まれた。
 途端に言いようのない痺れた感覚が全身を巡り、反射的にアキは修一の手を振りほどこうと激しく手を揺らした。だが、意外に強く掴まれていてほどけない。
 振り向いて修一を仰ぎ見ると、彼はムッとした表情でアキを見下ろしていた。
「ちょっと、こっち」
 アキの腕を引っ張りながらビルを出ると、強引に建物の陰まで引いていく。そして、冷たいコンクリートの壁にアキの腕ごと身体を押し付けた。
「あのっ、なんですか!?」
「声、出さないで」
 修一は口の端をにいっと吊り上げてそう言ったかと思うと、
「ん!!」
 素早く顔を寄せ、唇を重ねてきた。
(は!? な、何!?)
 衝撃で、目を開いたまま身体が硬直する。
 その反応を楽しむように目を細めた修一は、すっと自らの大きな手をアキの目にかざした。途端に視界が真っ暗になり、感覚が研ぎ澄まされていく。
 ──これって、キスされてるの?
 遅ればせながらそう気づいた瞬間、触れ合っている唇がわずかにずれ、ぬめりとした感触がアキの唇をなぞった。
 なに、これ。
 驚きでうっかりゆるめてしまった唇の隙間からなんなく中に侵入すると、ざわりとアキの上顎をなぞった。
 舌だ。この人、舌を入れてきた──。
 歯列をなぞられ、口腔内を舐め回され、背筋をぞわぞわとしたものが駆け上がる。パニックで固まったまま身体には目を押さえていない方の手を回され、腰を引き寄せられた。
 触れた唇の隙間から、熱くて荒い息が吐かれる。
 すくんで奥へと引っ込んだアキの舌に、修一の舌が絡みつく。唾液とともにアルコールの味がして、ぐらぐらと目眩がした。
「んっ……」
 自分のものとは思えない鼻にかかった声と、唾液の水音が耳に響く。足の力が抜け、背中に触れていたコンクリートの壁を身体がずずっと下がった。
 そんなアキの身体を支えるように、腰に回った手に一層力が込められる。彼の足がミニスカートから伸びるアキの足を割り開き、堅い筋肉質な太ももの感触がした。
 建物の陰とはいえ、ここはれっきとした外だ。ひゅうっとビルの隙間を吹き抜けた風が頬を撫で、その冷たさにハッと我に返った。
 思わず自分の目を覆っていた修一の手を引き剥がし、彼の胸を押した。意外にもあっさりと修一の身体は離れ、暗闇の中でアキを見下ろす。ネオンを背にしているからか、彼の表情がよく見えない。
 ずっと憧れていた人だ。嫌なはずなんてない。
 それなのに、アキは無意識に手の甲を自分の唇に押し当てていた。
「なっ、なにっ……」
 手の甲に伝わる唇の温度が、ひどく熱い。
「何って、キスですが」
 声色がひどく楽しそうで、それも腹立たしい。アキの口の中には、まだアルコールの味が残っている。
 もしかして、彼は酔っているのだろうか? 合コンで会った女の子に、酔って手を出すような人だったのだろうか。そう思うと、泣きたくなった。
「おーい、こっちこっち! ここの四階ねー」
 ビル前をわいわいと歩く集団のにぎやかな声が聞こえてきて、さらに身体の芯が冷えた。
こんなところで、何をやってるのか、私は。
 急いで建物の陰から飛び出そうとしたが、なぜだか修一は横に並んでアキの肩を抱き寄せてきた。
「や、やめて……」
 触れられた肩が、びくりと強ばる。しかし修一はそんなアキの様子などまるで気にする様子もなく道路にまで強引に歩き続けると、長い腕をすっと上げた。一台のタクシーが、二人の前に停まる。
「ほら、帰るんだろ」
「え、でも」
 居酒屋を途中で出てきてしまったから、まだまだ電車のある時間帯だ。しかも、こんなところからタクシーで帰ったらいくらになるかわからない。
「わっ、私、電車で帰りますからっ」
「いいから、乗れよ。慣れない靴なんか履いて、足、痛いんだろ」
「え……」
 梨華の姉から借りたヒールの靴のせいで、確かに足は痛かった。
 タクシーの中にアキの身体を無理矢理押し込んだかと思うと、修一も身体の半分だけ中に乗り入れ、ポケットから財布を取り出し一万円札を一枚取り出した。
「住所は……変わったの?」
「あ、あの、すぐ隣の桜ヶ丘町に引っ越して……」
「じゃあこれで、桜ヶ丘町まで行ってください」
 そう言ってタクシーの運転手にお金を渡すと、修一はドアをバンッと力強く閉めた。
「待って!」
 修一の名前を呼ぼうとして、はたと気づいた。今更、彼をなんて呼べばいいのだ。あの頃のように、『修ちゃん』などと呼べるわけもない。
「お客さん、行きますよ」
 窓を開けようとあたふたしている間に、タクシーは車の流れが切れたのを見計らって発進してしまっていた。
「あっ……」
 タクシーのすぐ横に立っていた修一が、一歩後ろに下がりながら口を動かした。
『また会えるよ』
 わざとゆっくり動いた唇は、そう言ったように思えた。不敵な笑みを浮かべながら、彼はくるりとタクシーに背を向け再びビルの中へと戻っていった。
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