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恋愛家庭教師

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書籍紹介

胸キュンも快感も、全部教えるよ

「一週間で魅力的な女の子にしてあげるよ」男性恐怖症の私のもとへ現れたのは、金髪カラコン、チャラいけど王子様みたいな美形の海斗。優しくて料理も上手な彼から目隠しで愛撫されたり、長い指で奥まで乱され、心まで翻弄されて。初めての快感に戸惑いながらも少しずつ惹かれてゆくけれど、彼はあくまで『恋愛の先生』で――?

ジャンル:
現代
キャラ属性:
オレ様・S系
シチュエーション:
幼馴染・初恋の人 | 甘々・溺愛
登場人物紹介

海斗(かいと)

金髪にカラコン、ピアスの美青年。葵の男性恐怖症を治す恋愛家庭教師。

初風葵(はつかぜあおい)

物静かで落ち着いた性格の会社員。とある事情から男性恐怖症になっている。

立ち読み

「大丈夫。心配しないで全部オレに任せて」
甘くささやくような彼の声に、葵はびくりと肩を震わせる。
痛いほどに胸が高鳴っていた。極度の緊張で喉は渇ききっており、上手く言葉を発することも出来ない。気がつけば、自分の胸の前でぎゅっと両手を握りしめていた。
(どうしよう……)
少しでも心を落ち着かせようと、葵は視線だけで周囲を見渡す。
そこは見慣れた自分の部屋だった。
玄関を入ってすぐ右手にはセパレートタイプのトイレと浴室。まっすぐに進めばリビングダイニングだ。いかにも一人暮らし専用の小さなキッチンがあり、リビングには小振りなソファとテーブルがあった。ソファのすぐ背後はスライドタイプの仕切りで、今は閉じられて見えないが寝室のための小さな空間がある。
大丈夫、と両手を握りしめたまま、葵は自分に言い聞かせる。ここはいつもの自分の部屋に間違いない。たまに寂しいときもあるけれど、それでも世界で一番安心で安全な、自分だけの場所。
(なのに)
どうしてだろう。彼が隣にいるだけで、まるで見知らぬ異国に迷い込んでしまった気持ちになる。不安で心細くて泣き出しそうだ。
「葵」
ふいに優しく名を呼ばれ、思わず顔を上げていた。
「……!」
彼の端整な顔がゆっくりと近づいてくる。涼しげな目元に整った鼻梁。唇には柔らかな微笑をたたえ、葵をじっと見つめる瞳は蠱惑的な魅力に溢れていた。
そっと肩に手を置かれる。大きくて男らしい体温が葵の肩先を包み込んだ。そして、少しだけ強引に肩を寄せられる。狭いソファの中で、半身だけ向き合うような形になった。
「緊張してるの? 可愛いな」
顎を軽く持ち上げられる。それで嫌でも彼と見つめ合う形になってしまった。
見れば見るほど、ため息が出るような美貌である。彼が街を歩けば誰もが振り返り、自分が目にした幸運をもう一度、確かめたくなるだろう。
であるにも関わらず、葵が初めて彼を目にしたときの第一印象は『チャラい』の一言だった。派手な金色に染め抜かれた長めの髪をヘアピンで留めていて、片耳にはシルバーのピアス。さらに目にはカラコンを入れているらしく、吸い込まれそうに綺麗なブルーだった。本来ならば全く葵のタイプではないのだが、彼の類い希な美貌がそれらを不思議と品のある印象に変えていた。どこか現実感を欠いた姿はまるで──。
(おとぎの国の王子様みたい)
それに彼の瞳にはカラコンでは隠せない知性と思慮深さが宿っていた。すっきりとした顔立ちに、男にしておくのが勿体ないほどきめの細かい肌。形の良い唇と絶妙なラインの顎。すべてが完璧だった。
奥手な、というか奥手すぎる葵でさえ、思わず見惚れてしまう。
そんな彼に、葵は今、迫られていた。決して強引なやり方ではなく、優しく甘く。
手慣れた様子の彼に為す術もなく抱き寄せられ、耳元で低くささやかれる。
「キスしていい? 葵」
深く誘うような彼の声に、葵はいっそう身を固くした。断れない。でもだからといって、受け入れることなんて絶対に無理だった。
極限と言っていいほど追い込まれ、ただ震える葵を彼はそっと抱きしめてくれる。見かけよりもずっと逞しい胸に、思わず息が詰まった。
肩に置かれていた彼の手が、葵のセミロングの髪を愛おしげに梳いてくれている。少しでも安心させるかのように。
「……」
本当にどうしていいか分からなくなっていた。
彼のずば抜けた美貌だけとっても、限りなく平凡なOLである葵には一生、手の届かない存在であるに違いない。
にもかかわらず彼はどこまでも優しかった。そして優しいけれど、甘い楽園へと誘う手を決して緩めようとはしない。絶え間ない優しさと時折見せる強引さの狭間で、葵はひとり戸惑い翻弄され続けていた。
「難しく考えなくていい。ほら目を閉じて」
再び顎を持ち上げられる。葵は魔法にでもかかったように目を閉じていた。気配で彼の唇が近づいてくるのが分かった。とくんと胸が跳ね上がる。
きっと今この瞬間こそが、女子なら誰もが憧れるシチュエーションなのだろう。そう。
──葵以外、ならば。
「きゃああああ」
とうとう耐えきれなくなった葵は、無意識のうちに叫び声を上げていた。
同時に全身全霊の力で彼を押しのけてソファから飛び出すと、一気にキッチンの最奥まで転がるように駆けていく。
そのまま冷蔵庫に背を寄せ、小動物のように三角座りでうずくまった。
「ごごご、ごめんなさい! やっぱり私には無理ですっ」
恥ずかしさと情けない気持ちが喉奥までせり上がって、顔すら上げられない。
ソファの彼を押しのけただけと思いたいが、右足の先が妙に熱を持っていた。考えたくないけれど、どさくさに紛れて蹴りのひとつぐらいは入れてしまったのかもしれない。
彼からの返事がないので心配になってそっと顔を上げると、案の定、腹部を押さえてうずくまっている姿が見えた。
ソファから蹴り落とされ、小さなベランダへと続くカーテンの近くで座り込んでいる。
「ごめんなさいっ」
悲鳴のような声で謝罪すると、心配ないよ、とでも言うように彼は片手をあげて振って見せた。
「大丈夫……その、ちょっと意表を突かれただけだから」
彼は何とか笑顔を向けてくれたが、それがまた葵をたまらない気持ちにさせた。
キッチンの隅に背中を押し当てたまま、葵は再び自分の膝に顔を埋めて「ごめんなさい」を何度も繰り返す。そして最後に、
「でもホント無理なんですっ。だからもう帰ってください……お願いします!!」
と言い放った。彼は確かに素敵だ。普通の女の子ならば誰もが魅了されてしまうだろう。
でも葵には死ぬまで縁のない人でもある。なぜなら自分は。自分は……!
「落ち着いて、葵」
ふいに彼の声が耳に届く。怖くてまだ、視線は上げられなかった。
「病気を治したいんだろ? 大丈夫、俺が絶対に治してみせるから」
「……」
何と答えて良いか分からない。病気を治すなんて無理に決まっている。だからこそ、この場所でひっそりと生きていこうと決めた。そして長い時間をかけて、やっと安堵出来る環境を手に入れたというのに。
「葵? 出来ればでいいんだけど、顔を上げて俺を見て」
彼の声は相変わらず穏やかで、どこか懐かしかった。誘われるように、葵はそっと顔を上げる。まだ怖いけれど、先ほどより少しは落ち着いてきた。
しかし彼はあえて近づこうとせず、カーテンの前からじっとこちらを見守ってくれている。その距離が葵をひとまず安心させてくれた。
その心遣いが今の自分にとって何より有り難い。そしてそんな細やかな心配りの出来る彼は、見た目よりもずっと繊細な心の持ち主なのかもしれなかった。
(金髪にピアスなんてしてるから、無神経でチャラい人かもって思ってたけど)
こちらを見る視線もその声も、意外なほどの誠実さを感じている。
「大丈夫。絶対に治るよ。俺を信じて」
「……でも……」
弱々しく反論しようとした葵を、彼は「でもじゃない」と愛嬌たっぷりに遮った。
「葵のお母さんからの依頼通り、俺は一週間で葵の『男性恐怖症』を治してあげる。そして君は誰よりも幸せな結婚をして、素敵な人生を送るんだ」
葵はうつむいて唇を噛む。
後悔ばかりの自分の未来に『幸せな結婚』なんてきっと見つからない。同じように、『素敵な人生』なんて絶対に手に入らないのだ。
けれどそれでもよかった。高望みはしない。それで得られる幸福もあるのだから。
(でもそんな生き方、ママは理解してくれないんだろうな)
とにかく、葵とは何から何まで異なる母親だった。常に美しく華やかで、望むものは全力でつかみ取るような女性である。
葵は幼い頃からそんな母親に憧れと誇りを持っていたが、自分も同じように生きられるとは到底、思えなかった。地味で何の取り柄もなく、何かをつかみ取るほどのパワーもない。
「……私はこのままでいいのに」
つぶやいたものの、それが本心かどうかは自分でもよく分からなかった。
「何とかなるよ!」
ふいに彼の明るい声が部屋中に響き、葵は思わず顔を上げる。
彼が立ち上がり、カーテンの前で太陽のように眩しく笑いかけていた。長身の彼が窓辺に立つと、それだけでどことなく神々しく見える。
彼は葵を見下ろしながら「いいか、葵」としっかり宣言してみせた。
「俺は君に必ず、恋する気持ちを届けてあげる」
なんたって、と胸を張って続ける。
「俺は恋が苦手な女子の味方。恋を忘れたカナリア達の導き手。すなわち! 恋愛の家庭教師だからなっ」
「……」
葵の心中には、この人を信じていれば大丈夫かもしれないという気持ちと、本当に信じて大丈夫? という二つの気持ちが嵐のごとく渦巻いていた。

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